ミラーレスカメラのピントが合わない時の合わせ方を教えます!(作例にEOS kiss Mを使用)

2019年4月9日カメラの撮影方法,写真

ネットでカメラの買い方を検索していいカメラを買ってみたものの、「シャッター押してもなんか変な写真ばっか撮れるし、カメラはでかいし、時々ちゃんと撮れてる写真もスマホと変わらんやん!意味無いわ!」と思っている人も多いのではないでしょうか。
説明書を最初から読み込んでも、正直良くわかりません。

しかし、本来は数万円程度の入門機(エントリー機)でも、ちゃんと撮ればびっくりする位スマホと違う雰囲気の写真が撮れます。

というわけで、写真撮影の上達の仕方なんて大上段に構えてフルスイングするのはとりあえずやめておいて、普通の写真の撮り方について解説します。
例として、自分で使っているパナソニックのGX7MK2とEOS kiss Mで操作してみますが、パナソニックやオリンパスのカメラも操作は大体同じみたいなので、心配要りません。
もし、自分のカメラと操作方法が違う時は、説明書読んで下さい。ごめんなさい。

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オートモード

とりあえず、オートモードから使ってみる。
はい、一眼カメラに限らずコンパクトカメラでも、こういうダイヤルが付いてますよね。
これをオートモードにしてみます。
各社で大抵はAなんちゃらという記号っぽい絵文字が付いていますので、そこに合わせます。
パナソニックはインテリジェントオートの略だと思いますがiAという絵文字があるので、それですね。
Aという記号もありますが、これは後で使いますので、とりあえず、オートモードにしといて下さい。

オートモード
これに合わせる(オートモード)

明るい場所で撮影する

まず、練習ですので、カメラに条件のいい場所で撮影します。
暗いとちゃんと写りにくいので、他に設定が必要です。
一応、オートモードなのである程度カメラがフォローしてくれますが、油断は大敵です。
写したいものがなるべく明るいところがいいです。ただ、直接日光が当たるのはダメですので注意して下さい。

シャッターを押す

カメラを構えて、シャッターを押さずに我慢してファインダ(か、画面)を見ていると、オートモードの時に限ってカメラが勝手にピントを合わせてくれます。
次に、シャッターをゆっくり押して、中間位にちょっと引っかかるところがありますので、そこまで下げて下さい。(半押しといいます)
ピントが合うと「ピッ」っという良い音がしますので、そのままの体制でシャッターを下まで押して下さい。
ピントが合わないのは、近すぎるかもしれませんので、もう少し(数十cm位)離れて下さい。

写真を確認

写真を確認します。
パソコンなりスマホなりに写真を取り込んで拡大してみましょう。
普通に写真が撮れていれば合格です。

A(絞り優先)モード

オートモードは、とりあえずカメラにお任せですので、問題無かったかと思います。
次にモードダイヤルをAにセットします。これはAモード(絞り優先モード)という絞り(F値)だけは手動で設定して、後はカメラにお任せというモードです。
プロの人でも大抵はこのモードを使っていますので、ご心配なく。

明るいところで

なるべく明るいところで撮影するのは、先ほどと同じです。

絞り値を設定する

シャッターのあたりにダイヤル(フロントダイヤル)がありますので、絞り値(F値)を一番小さくして下さい。
ファインダでもモニター画面でも構いませんが、左下の方に2つ数字があります。
カメラにセットとなっているレンズをの場合は、F値はは3~4位の数字の方です。
もう1つはシャッタースピードで○分の1の○のところの数字が表示されています。
ダイヤルをグリグリ回すと絞り値の数字が大きくなったり小さくなったりします。
シャッター速度の数字は100~200位かそれ以上あると嬉しいですが、50とか60でもとりあえず問題ありません。
それより小さい数字が表示されている場合は暗いですので、照明の下などで撮影してみましょう。

Aモード
A(絞り優先)モードにして絞り値を小さくする

シャッターを押す

次に、カメラを構えてシャッターを押さずにファインダ(か、画面)を見てみますが、今度はカメラが勝手にピントを合わせてくれることは無いかと思います。
カメラがやってくれないので、今度は自分でシャッターを半押しして下さい。
ピントが合うとやはり「ピッ」となりますので、その姿勢のままシャッターを押して下さい。

ボケ写真を撮る

前後に被写体を置いた写真を撮影します。
手前にはピントが合うギリギリ近い距離に撮りたいものを置いて下さい。少し離れた奥にもう1つのものを置いて下さい。
そして、同じように半押ししてピントを合わせてからシャッターを押して下さい。
これは、次に比較用にもう1枚写真を撮るので、まだ片付けないで下さい。

F3.5
F3.5 1/125

ボケの小さい写真を撮る

フロントダイヤルを回して、絞り値をもっと大きく設定します。F=8に設定してみましょう。
先程よりシャッタースピードが半分位になったかと思います。

同じように半押ししてピントを合わせてからシャッターを押して下さい。

F8
F8.0 1/60

写真を確認する

さて、それぞれ写真を確認してみましょう。
最初の写真は背景がボケているかと思います。
次の写真は奥のものがボケているかと思います。
3つ目は奥のものが少々ボケているかもしれませんが、2番目ほどではないかと思います。

モードの違い

  • オートモードは、とりあえず設定とかしないでもちゃんと写るモード
  • Aモードは、後ろのものをボカせる
  • F値を大きくするとボケ方が弱くなる。シャッター速度が遅くなる。

ピント操作が問題で起こる失敗例

オートで撮影した場合、カメラは手前にある方の被写体にピントを合わせるのが基本的な動作です。
しかし、それだと人間を撮影する時などに、手前に手を出されると手にピントが合ってしまいます
実際、カメラを買って写真を撮り始めた最初の頃はとりあえずオート頼みでしたので、座っている脚の方にピントが合った写真とか、手前のエデにピントを持っていかれたりとかいう失敗写真が大量に残っております

ピノちゃん
手前の枝にピントが

ピノちゃん
膝と手のあたりにピントが

EOS kiss Mを例にしたピント問題に対する対処

そこで、対処作ですが、当然ではありますが、カメラには好きな位置にピントを合わせる機能がありますので、今回はその使い方について説明します。
キヤノンEOS kiss Mで説明しますので、パナソニックとかオリンパスもミラーレスカメラは大体同じ操作ですが、微妙に違うものもありますので、申し訳ありません。
各自で取扱説明書で該当の項目を探して下さい。

モデルはねんどろいど初音ミク

ピントの説明用に紙コップだと味気無いので初音ミクさんをお迎えしました。
ねんどろいどです。可愛いですね。
付属のネギを手に持たせています。初音ミクといえばネギなので…。

ピントのテストには単焦点レンズEF-M32mm F1.4 STMを使用

テストのために別売りの単焦点レンズEF-M32mm F1.4 STMを使用します。

これはEOS kiss Mで使用できるEF-Mレンズの中ではもっともF値が小さいレンズだからです。
F値が小さくなると、ピントが合う距離の幅が狭くなる=ピントが合わないその他の部分はボケるという特性があるためです。

デジタル一眼カメラのスマホのカメラなどとの大きな違いには、大きなボケを出せるという特徴があるのですが、それはF値の小さなレンズを使えるおかげです。
ただ、それは逆に言えばF値をどんどん小さくしていくとピントが合う範囲が狭くなるため、精密にピントを合わせないと下手をするとどこにもピントが合わないという悲劇に陥りがちです。

AFでピントを合わせると一番手前に合う

普通にAFでシャッターを半押ししてピントを確認すると、なんとネギにピントが合ってしまいます

緑の四角マークがピントの合った場所です。ここにピントが合います。
ネギにAFピントが合ったカメラ

実際に撮影してみると、見事にネギにしかピントが合っていませんね…。
ネギにピントが合った写真

これは、カメラのオートフォーカス(AF)の初期設定では、測距点(ピントを合わせられる位置)のうち一番近いところにピントを合わせるためです。

タッチフォーカスでピントを合わせる

というわけで、ネギにピントが合っているのは通常の動作で、カメラの機能としては正常な動作です。
しかし、普通の人はネギではなくミクさんにピントを合わせた写真を撮りたいわけですよね。

好きなところにピントを合わせるにはどうしたらいいのでしょうか。

これは、ずばりモニター画面でピントを合わせたい位置を指で押してしまいましょう。(タッチフォーカス)
最近のミラーレスカメラはモニター画面がタッチパネルになっていて押した場所にピントが設定されます。

指でピント位置(測距点)を合わせる
タッチフォーカスでピントをあわせる。

顔全体にAFピントが合ったカメラ
白枠で囲まれた部分にピントが合わせられます。
しかし、ちょっと枠が大きいですね。

指先だけでちょっと触ってみると、顔の中心だけに設定ができるようです。
顔の中心にAFピントが合ったカメラ

MF(マニュアルフォーカス)とMFピーキングでピントを合わせる

上記の方法で大体好きな場所にピントが設定できるのですが、もう少し細かくピントを合わせてみたいという場合もあります。

そういう時はMF(マニュアルフォーカス)という手動でピントを合わせる仕組みを活用します。

MFモードへの設定の仕方

カメラによって設定の仕方は違いますが、EOS kiss Mの場合は以下のようになります。
ご自分のカメラの取扱説明書でメニュー内の位置は確認して下さい

【MENU】ボタンを押すとメニューが表示されます。
円型のボタンの左右を押して一番左のカメラマークの中で6番のところに合わせると一番下に「フォーカスモード AF」となっています。
撮影メニュー6番

ここで円型のボタンの中央のSETボタンを押すと、AF/MFの設定が可能となりますので、MFを上下で設定して再度SETボタンを押すとMFに設定されます。

これでAF(オートフォーカス)からMF(マニュアルフォーカス)に設定されました。
シャッターボタンを半押ししてもピント位置が表示されません

ここでレンズの前の方のフォーカスリングをグリグリと回すと、好きな位置にピントが合わせられます

フォーカスリング
フォーカスリング

レンズに滑り止めの付いたリングがありますので、それが回せます。

MFピーキングの設定の仕方

上記のMF設定だけで十分撮影はできるのですが、どこにピントが合っているのか少しわかりにくいですよね。
ミラーレスカメラには大抵はピントの位置に色を付けて表示する機能(MFピーキング)がありますので、それを使ってみましょう。

MFピーキングの設定
撮影モードの7番にMFピーキングという項目があります。

SETを押してみるともう一段下のメニューがあります。
ここは一番上のピーキングを入に設定しておきましょう。

これでグリグリとフォーカスリングを回すと、ピントが合った位置が赤く表示されます。

MFでピントを合わせてみる

通常は目にピントを合わせます。
人間は人間の形のものを見ると目から見るからのようです。
ざっくり顔で構わないと思います。

一般的な被写体を撮影する際は画面のかなりの部分が赤く表示される位置がありますので、そこに合わせるといいでしょう。

目にAFピントが合ったカメラ
目や顔の輪郭などにピントが合っているのがわかる

顔にピントが合ったカメラ
上記のMF設定で撮影した写真です。

手前にピントを合わせてみる

もちろん他の位置にもピントを合わせることは可能です。

ネギの位置にピントを合わせてみます。
ネギにMFピントが合ったカメラ

見事にネギだけにピントが合った写真が撮れます。
ネギにピントが合った写真
その他の顔、身体、頭など見事にピントが合っていません。

奥にピントを合わせてみる

逆に奥の方にピントを合わせてみます。
髪飾りや髪のお下げにピントを合わせてみます。
髪にAFピントの合ったカメラ

逆に髪や髪飾りにだけピントが合った写真が撮れます。
髪にピントが合った写真

まとめ

レンズ

レンズにはEOS kiss Mに使用できるEF-Mレンズの中でもっとも写りのいい単焦点レンズEF-M32mm F1.4 STMを使用しました。
(そのためちょっと高価です)

カメラストラップ

PeakDesign リーシュストラップ アッシュとアンカー
三脚に固定する際は付属のストラップだと邪魔なので、取り外しできるタイプがいいですね。

撮影の模様
撮影の模様

ピークデザインのシリーズだとカメラにはアンカーだけ取り付けて、ストラップはそこから外せるようなシステムになっています。
ストラップとしてもお洒落で気に入っています

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