EOS kiss Mで写真を上達したいならスピードライト(外部ストロボ)とディフューザーを買おう
EOS kiss Mには内蔵フラッシュが装備されていて、外付けフラッシュは不要だと思っている方はいらっしゃらないでしょうか。
しかし、実際のところ、EOS kiss Mに限らず内蔵フラッシュは簡易的なものなので、本格的な撮影には不向きです。
写真に失敗する理由はスピードライト(フラッシュ、ストロボ)が無いから
EOS kiss Mを購入して、撮影をしてみたけど、どうも写真がきれいに撮れないと思ったりしたことはないでしょうか。
その理由は、腕が無いからというわけではなく、単純に暗いという理由が多いことはご存知でしょうか。
失敗する理由の大半は「暗いから」
室内や夜間に撮影する場合、カメラでシャッターを押す時に、被写体の周囲が暗い場合、カメラが光の量が足りないと判断して、色々な調整を行います。
その調整は本来は写真をきれいに写すためのものなのですが、実際には条件が悪い場合、失敗写真になりやすくなります。
逆光で真っ暗になる
窓に向かって撮影した場合、撮影したい被写体が影で黒くなってしまいます。
当然の話ですが、外から光が入ってくると、影は被写体手前ですので、窓は明るく、被写体は暗くなるのは当然です。
暗いとブレる
暗くなると、カメラは光の量を増やすために、カメラ内の画像センサーに光が当たる量を増やすためにシャッターの開いている時間を伸ばします。
具体的にいうと、暗いとシャッター速度が遅くなるのです。
写真はシャッターが空いている間に入った光を画像にしますので、シャッター速度が遅いと人間の身体は完全に止まってはいませんのでカメラごと動いてしまい、そして画像も動く結果、手ブレします。
写っている腕など動いている場合は、その部分だけブレたりするのはわかりますが、そうではなく写真全体にピントが合っていないように見える場合があります。
それは、ピントが合っていないのではなく、写真全体は小さくブレているということがよくあります。
暗いと絞りの調整ができない
絞り値(F値)を小さくするとピントが合っている部分以外はブレます。
ただし、絞り値を小さくするというのは絞りを「開放する=明るくする」ということです。
逆に絞り値を大きくすると暗くなってブレやすくなりますので、絞り値を大きく設定することができなくなります。
人が並んで写っていた場合はど、片方の人の顔にピントが合っていないなどの状況になりやすくなります。
室内のライトの色が混じる
室内では、光の色は一種類なように感じていますが、それは目の調整機能のおかげで、色々混ざっていることがあります。
蛍光灯などは白ですが、電球などは昼光色というオレンジがかった色のことがよくありますし、窓から射し込む光も時間帯によって色が異なっていることがあります。
被写体に当たった光の色が単純にかぶっていて思ったような色にならないことがあります。
また、それだけではなく、色々な光が別々の方向から当たって、被写体の部分ごとに違う色の光が当たったりした場合は不自然な色になるようなことがあります。
失敗写真の原因は、手ぶれする、ボケ方がおかしい、色が変になる
初心者が写真が失敗した思っている場合、上記のように、手ブレしてしまったり、ボケ方が思ったように行かない、色がかぶって変になるなどという原因がかなり大きな原因となっている場合が多いですが、いずれも光が問題だということがおわかりでしょうか。
スピードライトはカメラを買ったら必須の機材の1つ
光が原因で失敗している場合、スピードライトを使えば解決する場合が大半
前記したような失敗は、スピードライトを使えば大半が解決します。
スピードライトがあれば、
- 手前に影が来ても光を当てることができます。
- シャッター速度がある程度速くなり、ブレにくくなる。
- 明るさが確保でき、自由な絞り値に設定できる。
- 大抵の室内光よりスピードライトの方が明るいので色の混合が除去できる。
などの効果が期待できるからです。
内蔵フラッシュでは対応できない
EOS kiss Mは内蔵フラッシュを装備しており、前記のような状況に内蔵フラッシュで対応できればいいのですが、残念ながらそれは難しいです。
内蔵フラッシュはカメラに内蔵して位置が固定しているため、
- 光量が足りない
- 方向が変えられない
- ディフューザーが付けられない
などの特徴があるからです。
光量が不足するので、どうしても光が当たった部分だけ明るくなり、他の部分は元のままなので、どうしても不自然になりますし、それをカバーするような調整もできません。
そのような事情で、光量が確保でき、方向も変えられるなどの調整ができる外付けのスピードライトが必要になります。
天井バウンスで撮影しよう
外付けのスピードライトを付けたとしても、直接光を当ててしまうと、やはり光が当たった部分だけ明るくなり、光量が増えたとしても余計深刻です。
このような時は、スピードライトを上に向ける天井バウンスで撮影しましょう。
天井で光が拡散して柔らかい光になり、一部分だけ明るいということがなくなりますし、影も下に落ちるので自然な感じになります。
このように、ストロボ撮影では、天井バウンス撮影が基本となります。
天井の色と高さに注意
ただし、天井バウンスをする際は、注意しなければならないことがあります。
それは、天井の色と高さです。
天井に色が付いている状態で天井バウンス撮影すると、天井の色が光に乗ってしまい、色が付いてしまいます。
また、普通の天井は3~4m位ですが、10m近くもあると天井に反射してきた光も弱くなってしまい、外付けのフラッシュでも思ったようには照らせません。
そのような状況では、天井ではなく、光を壁に当てる壁バウンス撮影するなども検討して下さい。
ディヒューザーも用意しよう
天井バウンス撮影も壁バウンス撮影もできない場合、いよいよスピードライトの光を直接当てるしかありません。
しかし、直接当てる副作用を軽減するために、ディフューザーというアイテムがあります。
これは、スピードライトの前面に半透明なフィルタを取り付けることにより、光を拡散させるためのものです。
スピードライトには、半透明のキャップのようなものが付いていて、これをディフューザーと思っている方もいるでしょうが、直接取り付けたのでは光がそれほど拡散しないので、効果としては今一つです。
これは、バウンスアダプターと呼ばれていて、天井バウンスしても影の濃さが気になる場合があるため、それを和らげるのが基本的な用途です。
なるべく離れよう
ディフューザーは基本的にはなるべく大きなものの方が光がきれいに拡散するのですがスピードライトの位置なども関係して、レンズに干渉してはまずいので、あまり大きなものは使えません。
そのようなわけで、被写体とカメラがあまり近付いてはせっかくのディフューザーの効果を十分に得られませんので、ある程度離れる必要があります。
もちろん、あまり離れてしまっては光が十分に当たらなかったり、ピントが甘くなったりと難しいことも多いので、レンズやディフューザーのタイプに応じて自分で調整するしかありません。
光量を調整しよう
メーカー純正のスピードライトをEOS kiss Mに取り付けて撮影する場合、スピードライトは撮影する前にプリ発光という事前に発光して明るさを測定して撮影時の明るさを調整するTTLという工程があります。
しかし、スピードライトにディフューザーを付けた場合は、TTLではカバーしきれないレベルで暗くなることがあります。
そのため、スピードライトの明るさを手動で多少明るくした方がいい場合があります。
経験上は、+0.7EVから+1.0EV程度明るくすれば十分かと思いますが、状況によって調整して下さい。
おすすめのアクセサリー
キヤノン スピードライト 430EXⅢ-RT
サードパーティ製のスピードライトも何種類もありますが、多少高いのを除けばキヤノン純正が安心です。
方向が変えられて明るさも十分ということから考えると、キヤノンの430EXⅢ-RTが妥当です。
外見
ディフューザー ハクバ
ディフューザーも色々ありますが、使っている人が多いのは、ハクバ クリップオンストロボディフューザー 2WAY Lサイズはよく見ます。
MサイズとLサイズがありますが、特段の事情がなければ大きい方が光がきれいに拡散しますので、値段もほとんど変わりませんしLサイズかと。
ケース付き
おまけではありますが、ケースが付いています。
取り出してみるとこんな感じ。
組み立て式です
組み立ててみます。マジックテープのバンドをスピードライトに巻きます。
2WAY
2WAYというのは、直接ディフューズ撮影できるのと、フィルターを立てると、そこに光を反射させてバウンス撮影もできるというところです。
取り付けたところ。直射のディフューズ撮影できます。
フィルタを立てると、バウンス撮影できます。
テスト撮影の様子
ノンフラッシュで撮影したところ
ディフューズ撮影したところ。きれいに明るくなっていますが、照らした感はあります。
バウンス撮影したところ。上記よりは自然に明るくなっているように見えます。
まとめ
スピードライトの重要性と使い方はわかりましたでしょうか。
室内撮影が主な用途になる場合は、なるべく早めにスピードライトも揃えた方が写真の上達が速くなります。
ぜひ、用意して下さい。
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