団体撮影会用のディフューザーに最適?ラウンドフラッシュリングをテストした
団体撮影会で他のカメラマンが使っているカメラの周りに取り付ける大きなディフューザーが気になっていたのですが、購入して使ってみましたのでレビューします。
団体撮影会用のディフューザーに最適?ラウンドフラッシュリングをテストした
団体撮影会でのライティング事情
撮影会の形式(個人撮影会、団体撮影会)
撮影会には、大きく分けて、1人でモデルさんを貸し切りにできる個人撮影会と、複数のカメラマンが順番に撮影する団体撮影会があります。
団体撮影会にはモデルさんも複数のセッション形式の場合もあります。
スタジオ撮影では光量が不足気味
撮影会が屋外の場合には、複数のカメラマンがいた場合には、目的が同じなのでレフ板を交代で抑えたりして撮影する時もないことはないですが、基本的にそのまま撮影するしかありません。
一方、屋内でのスタジオ撮影の場合は、スタジオ又は撮影会運営で照明を準備してくれる場合もありますが、本当にきれいに撮ろうと思った時には照明の光量が足りないことが多いです。
フラッシュ撮影
そういう時には個人的に明るくして撮影したいところです。
個人撮影会の場合は、時間内はモデルさんが貸し切りですので、ライトスタンド上にフラッシュと大型のソフトボックスやディフューザーなどを付けて影や照明ムラが出にくいようできる場合も多いです。
個人的にはライトスタンド上に36cmの大型ディフューザーを取り付けて使っています。
一方、数十秒から数分で交代しなければならない団体撮影会の場合は、スタンドや三脚は原則持ち込み禁止で、カメラに取り付けたフラッシュ(クリップオンストロボ)のみしか許可されていない場合が多いです。
クリップオンストロボ用ディフューザー
カメラ内蔵フラッシュやクリップオンストロボなどを直接照射した場合、光はそのまま直進しますので、近い位置では明るくテカり、被写体の向こうには影ができます。
これはこれでこういう撮影効果として使う場合にはありなのかもしれませんが、通常の場合は光のムラや強い影はそれだけで印象が強すぎて写真の邪魔になります。
そういう時のために、ディフューザーを使用して光を拡散することにより光を和らげることができます。
バウンスアダプター
上記の写真は、外付けのフラッシュに同梱されている場合が多い簡易的なディフューザーで、キヤノンやニコンなどは商品名でバウンスアダプターと呼んでいます。
ディフューザーの光を拡散する能力は基本的にフラッシュの出口で光を拡散する面積で決まりますので、キャップのように小型のバウンスアダプターは効果としては弱いものになります。
そのため、具体的な使用方法としては、バウンスアダプター経由で直接フラッシュを照射するのではなく、天井や壁にフラッシュを当てて、反射した光で照らすとバウンス撮影が主な用途になります。
天井や壁が適当な距離で色が白ければ、バウンスアダプターを使わずとも、バウンス撮影で十分美しく撮れます。
ディフューザー
しかし、スタジオによっては天井を黒く塗ってあったり、木だったりする場合も多く、そのような時は光に色が乗ってしまい、被写体に色がかぶってしまいます。
そのような時には市販のディフューザーを使用します。
ディフューザーは、フラッシュの前に白い半透明のフィルターを取り付けたもので、一体的になっている形、フレームなどの枠にフィルターを取り付ける形、風船のようになっている形などがあります。
個人的には、使う時に膨らませて使うバルーンディフューザーを使用していましたが、このレベルであれば、どれを使っても大差は無いようですので、強度や出し入れの簡便さなどで選んでも構わないかと思います。
それなりに光や影がやわらぎますので、実用的には十分です。
ラウンドフラッシュリング
そして、団体撮影会などにもボチボチ行っていたりするのですが、何人かがカメラの周りにごっついディフューザーを付けている人がよくいるのです。
最初の方にも書きましたが、ディフューザーはでかいのが正義なので、写りを想像して見るに良さそうに思えます。
ネット上で該当製品を探してみるとラウンドフラッシュリング(Round Flash Ring)とのことです。
値段を見てみると1万円を超えてくるということで、他のディフューザーが1000円かそこら、大型ディフューザーのOcatave36でも5千円ほどです。
ううむぅ…。欲しい…。
しかし、どうせ毎月撮影会に行ってるし、その位は投資だと自分に言い聞かせて買ってしまいました。
カメラやレンズと違い、この手のアクセサリーは額的に手頃なので、つい色々買ってしまいます(汗)
撮影テスト
とりあえず買ってみたものの、手近にモデルがいるわけでもなく、これが使えそうな撮影会を待つことに。
これが泥縄という奴か…。(いいけど)
付属ポーチ
付属ポーチに入っている様子はそれなりにコンパクトです。
展開
ケースから出して見ると、形状記憶のワイヤーフレームが芯に入っていますので、びよよよーんと伸びて大きくなります。
かなりでかいくて、直径は45cm、厚さは16cmだそうです。
横に幅を固定するジョイント式のバーがあって、2本を真っ直ぐにすれば特に固定は必要ありません。
裏側の上のところにフラッシュを固定するマジックテープのバンドがあり、通常サイズのキヤノン430EX-RTやソニーHVL-F45RMなども、大型のキヤノン600EXやソニーHVL-F60RMなどでも問題無く取り付けられます。
カメラ取り付け
フラッシュはまあいいのですが、問題はレンズです。
黄色いゴムバンドが五芒星型に中心についていて、バンドを緩めてここにレンズを通すのは見たままです。
しかし、穴の直径が意外に細く、いつもの大口径ズームレンズFE24-70mm F2.8 GMだとかなりきつくて取り付けに難航します。
なんとか通して、レンズの適当な位置に固定して、バンドを締めます。
表側から見たところ、なんとか大丈夫そうです。
そしてテスト撮影
そんなわけで、現地のスタジオで開封していきなり撮影するという暴挙に。
まあ、カメラに付いたし大丈夫じゃね?
ズームできない問題
撮影を始めて、形状からして想定できてしかるべきだったのですが、問題が発生しました。
カメラを構えてから、ズームの調整ができないのです…。うぎゃあ…(涙)
試行錯誤した結果、レンズとバンドの位置によっては何とかズームリングを回せます。
しかし、形状からわかると思いますが、前の方から手を突っ込んで回すことになります。
撮影しながらリアルタイムというのはほとんど無理なので、レンズのズーム位置を決めて、エイヤッと撮ります。
モデルさんの顔はレタッチするヒマが無かったので本人に調整できておらず、ボカしてありますが悪しからず。
とりあえず、撮ってみましたが、フラッシュを焚いているのがわからない位の自然さです。
おお、すげー。
背景との間に距離があると、背景だけ暗くはなりますが、テカったり、影が気になったりということはありません。
これは優秀です。
もう1つ形状的なメリットですが、丸く光るので、アイキャッチもリング型になります。
なんとなく、これだけでこれを使ってもいいような気になってきます…。
モデルさんの顔が見えない問題
撮影しながらのもう1つの問題は、撮影しながらだとファインダ(EVF)越しにしかモデルさんの顔が見えず、話をする時に微妙な感じになることです。
まあ、これはあんまり写真に関係ないので仕方ない。
あきらめよう…。
たたみ方がわからない問題
撮影が終わったので、製品をしまいます。
えーと、これどうやって畳むの?
芯に形状記憶のワイヤフレームが入った状態なので、丸めて元に戻らなくなりそうで超怖いです。
しかたないので、グニュッと捻って畳んでケースに突っ込みました。
なんとなく入ってるからいいのかな?
この製品のレビューを検索してみると、同じようにたたみ方がわからない人がたくさんいる模様。
しかし、ケースの紐にぶらさがってるタグにQRコードがいくつか付いているのですが、その中にたたみ方の動画があります。
1分位の動画なので繰り返しみても安心。
家に帰ってやり直してみましたが、感覚的にはやはりちょっと気持ちが悪いけど、さっきのグニュッとひねって畳んでケースに突っ込むので正解な模様。(言葉じゃ説明できん)
まとめ
ズームに不自由するものの、大人しく焦点距離はを決めうちにするか、どうせズームできないなら、35mm位の単焦点レンズで撮影するかはちょっと悩みます。
あと、やはり45cmはでかくて邪魔です…。(何をいまさら)
しかし、撮影性能は他のディフューザーの追従できないレベルなので、やっぱり使いたい…。
なんとなくスタンドに立てて使うような気もしなくないですが、場合によっちゃ、フラッシュだけ付けてクビに下げてリモート発光とかありうるのか?
なんか、見ただけで笑われそうではありますが。
次の団体撮影会で使うかどうかはちょっと悩んでみたいと思います…。
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