カメラマンが撮影会でモデル写真を美しく撮影するための努力の方向性

2018年5月24日カメラの撮影方法

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カメラマンが撮影会でモデル写真を美しく撮影するための努力の方向性

撮影会で写真を撮るようになって、いかに美しい写真を撮るかということばかり考えています。すーすー(@su_su__)です。

以下の記事では、モデルさんにお願いの記事を書いてみました。
簡単に言うと「高い化粧品を買って、化粧を上達する前に、ちゃんとした食事をして睡眠を取ってくれよ。」という切実なお願いではありますが、まあそれだけです。

美しい写真を取る方法

もちろん、モデルさんだけでなく、モデルさんとカメラマンの双方が写真という作品を作るために、それぞれが努力をする姿勢は大事だと思います。
その記事でも書いたのですが、美しいポートレート写真を撮影する方法については割と単純です。

  1. 美しいモデル
  2. 十分な性能の機材と使用方法
  3. 問題のなるべく少ない撮影環境
  4. 普通の方向性の現像

と並べています。
「まあ、そりゃそうだよね」と思うか、「そうは言うけど、具体的にどうすりゃいいの?」とか思われるかと思います。

十分な性能の機材と使用方法

撮影の基本

デジタル一眼レフ・ミラーレスカメラの撮影の方法などの本を書いてあると、色々難しいことが書いてあります。

ですが、エッセンスだけ取り出すと、撮影する際に、大事なことは、

  • ピントを合わせること
  • 絞りを設定すること
  • 明るさと暗さをカメラが記録できる範囲におさめること

これをいかに基本に忠実に行うかということが書いてあります。

ここまでできていれば、後は現像でどうとでも調整できます。

手ぶれを起こさないようにすること

撮影テクニックで手ぶれをしにくい構え方やシャッターの押し方などがありますが、近年のカメラやレンズは日々手ブレ補正機能が向上していますので、そのへんを合わせて手ぶれを起こさないようにすることは重要です。

オートフォーカス機能

一番大事なのはピントです。
ピントがぴったりあっていないと解像感がものすごく落ちて、いくら画素数の多い高解像度カメラでも残念なことになります。
ピントを高速に精度良く合わせられるオートフォーカス機能は非常に大事です。
さらに、応用機能として、顔や目に直接ピントを合わせられる顔認識機能や瞳認識機能を搭載したカメラもあり、ポートレート撮影には非常に有用です。

レンズの開放F値

次に絞りですが、ボケと言われるもので、人間の目もカメラと同じで集中して見た特定の距離にしかピントを合わせられません
ですので、写真を見た際も、見たい部分のみにピントが合っていて、その他の部分はピントが合っていないという状態が自然に感じられます。
絞りが開放できるF値が小さいレンズほど、ピントを合わせる距離の幅(被写体深度)を絞り込み、その他の距離はボケるという状態を作ることができます。
もっとも、見たいものが複数ある場合、目は素早くピントを切り替えて両方ピントが合っているかのように見えますので、ピントを合わせる幅をある程度広げた写真も撮れた方がいいですが、F値が小さいレンズでも絞ってF値を大きくする設定はできますので、相対的にF値が小さいレンズの方が性能がいいと言えます。
ここで、適切な絞りを設定することは大きく写真の印象に関わり、撮影後に調整することはできませんので、とても重要です。

被写体深度の解説

ダイナミックレンジ、自動露出(AE)

カメラで撮影する際、明るい部分と暗い部分の明るさの差が一定までしか記録できません。この明るい部分と暗い部分が何倍まで撮影できるかをダイナミックレンジといいます。
明るい部分に合わせて撮影した場合は、一定以上暗い部分は真っ黒になってしまうことを黒つぶれ、逆に、暗い部分に合わせて撮影した場合は、一定以上明るい部分が真っ白になってしまうことは白飛びといいます。
黒つぶれや白飛びを起こさないためには、撮影する明るさを調整する自動露出(AE)機能とダイナミックレンジの大きさが非常に重要です。

以上の「オートフォーカス機能」「ダイナミックレンジ」「AE機能」は高級なカメラほど性能が高く、開放F値が大きなレンズは高価です。

というわけで、当然ではありますが、一般に高級なカメラほど写真をきれいに撮る性能が高いと言えますし、開放F値が大きなレンズほど絞りに自由度があります。

何が言いたいかというと、究極的にいい写真が撮りたいのなら、とにかく性能がいいカメラとレンズを買い、適切な設定をして撮影せよ!ということです。
もっとも、一定以上にきれいな写真は段々区別がつかなくなりますので、適当なところで手を打つコストパフォーマンスの概念はすごく重要です。

もっとも、人気のあるメーカーほど強気の価格設定をしていますので、人気のあるA社のカメラの方が人気の無いB社のカメラより値段が高いわけですが、A社のカメラの方が確実に高性能かというとそのへんは場合によるとしか言えませんので注意が必要です。

問題のなるべく少ない撮影環境

カメラで撮影する機能については、上記で書いたのですが、カメラに頼らずともいい撮影環境を構築できれば、同じ写真が作れることになります。
なるべく明るくしてシャッタースピードを上げた方が手ぶれ補正だけでなく被写体ぶれも防ぐことができます
暗いところで撮影して、なんとなくピントが合ってないように感じることが多いのですが、実は被写体のモデルさんの方が動いているためにブレているという状況は多いように感じます。
手ぶれ補正機能が向上して、ライティングに鈍感になりやすいですが、ライティングは非常に重要です。
明るくするには、フラッシュやライトなどの照明、レフ板などで光の方向を変えることなどがあります。
また、ストロボデフューザー、アンブレラやソフトボックスを使ったり、天井バウンスや壁バウンスを使って、影の出し方を調整することも大事です。

現像

撮って出しにこだわる必要が本当にあるのか

世の中にはカメラで撮影したJPEGデータに全く手を加えてはいけないという撮って出し原理主義者の方がいます。
自分のようなコンピュータを学んでいる者からすると、カメラの画像エンジンなどが勝手にいじったり、シーンモードなど変えた画像は良くて、現像ソフトでトーンカーブをいじる程度の現像がなんでいけないのか理解に苦しみます
Twitterなどで必ず撮って出しの写真を掲載する人は、モデルさんたちにものすごく評判が悪く、彼女たちからすると簡単な化粧すら許されないような気持ちになるようです。
ただ、これも無闇に色や影や光などを強調したりする改変を加えた写真は、あまり趣味がよろしいと言えないものも多いので、要するに程度の問題ではないでしょうか。
撮影時になるべく細かい設定をして美しい写真を撮ろうとする姿勢は大事ですが、撮った後にできる適切な調整というのもあるのでないでしょうか。

具体的現像方法。

自分でする現像は簡単です。

  1. カメラのオートホワイトバランス機能にも限界がありますので、手動でカラーバランスを補正します。
  2. 全体的に明るさを上げます。
  3. ハイライトや白レベルなどを下げる方向で白くなった部分を抑えます。
  4. シャドーや黒レベルなどで、髪の黒さなどを自然に調整し、黒くなった部分を持ち上げて自然にします。

これだけです。
もっとも、Lightroomなどのようにリッチなソフトでは自動階調補正の機能も強力ですので、先にとりあえずかけてから上記の操作をします。

これだけで、顔色が若干明るくなり、細かいシワなどの影が抑えられた自然な仕上がりになります。

詳しい手順は以下に書いてあります。

その他に、コントラスト(明るい部分と暗い部分の差を調整)や彩度(色の濃さを調整)などでさらに細かい調整は可能ですので、より自然で美しい仕上げについて研究してみてはいかがでしょうか。

構図の注意

構図も単純に3分法などというだけではなく、スペースの空け方(詰め方)、どこまでボカすか、モデルさんとの距離などいくらでも考えることがあります。
課題を1つでもクリアできればレベルが上がります。がんばりましょう。

モデルさんとのコミュニケーション

撮影する側で重要なのは、まず、撮影に適した環境を可能な限り作り、適切な操作で撮影することです。

その後で、モデルさんの良さを引き出すことは、ポーズを付けたりすることより重要です。
仏頂面の写真はつまらないですよね。
というわけで、モデルさんとコミュニケーションを取って、素敵な笑顔を撮影して下さい。

まとめ

なんというか、素敵な写真を撮るためにカメラを探し続けるカメラ沼というのはあって、それはそれですごく楽しいんですけど、せっかくカメラを買ったなら、撮影技術を向上する方にも果てしない道のりがあります。
一緒に素敵な写真を目指しましょう

モデル撮影会初心者におすすめのミラーレス一眼カメラと撮影会の選び方

こちらも読んでみて下さい。

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