モデル撮影会の撮影で初心者が気をつけるべき7つのこと
意を決してモデル撮影会に行ってみたものの、写真の出来がいまいちとか思っている方はいらっしゃいませんでしょうか。
もっと高い高級なカメラ、例えばフルサイズならいいというわけでは全く無く、撮影にはちょっとしたコツの積み重ねが必要なだけです。
今回はそのようなテクニックのポイントを解説します。
モデルさんの顔を明るくして撮る
自分でもカメラの感度を上げたり、現像の時に調整すればいいように思っていましたが、なぜか暗いとピンぼけのような写真が多くなります。
最近のカメラやレンズの手ブレ補正機能は毎年ガンガン上がっており、普通に撮っても全然ぶれないように思えますが、実際は撮った写真を見ると結構な割合でボケています。
一方、ボケてない写真を探すと明るく撮影したものが多いようです。
よく考えてみると、手ブレしなくても被写体も人間なので微妙に動いています。
暗いところだとシャッター速度が遅くなりますので、人間を撮影する時はどうしてもブレてしまいがちです。
逆光や半逆光で撮る
逆光
逆光は光が後ろから当たっている状況、半逆光は光が斜め後ろから当たっている状況です。
一般的に、逆光は被写体の手前が影になり、背景が光そのものになるため、カメラでの撮影に条件があまりよろしくないので、避けたいところです。
順光のデメリット
しかし、実は正面から光が当たった状態も、フラッシュを直接当ててしまった経験のある方はわかると思いますが、後ろに強い影が出てしまう一方で、被写体の影が飛んでしまい、平べったい感じの写真になります。
モデルさんの細かいところが写らなくなるので、都合がいいところもありますが、テカって白飛びしたりしてしまうので、これはこれであまり面白くありません。
フラッシュを直射した時の写真はこんな感じ。
逆光の時の撮影
かといいつつも、完全な逆光だと、被写体と背景のコントラストが大きくなって、被写体が真っ黒になってしまうため、安価なカメラでダイナミックレンジ(明るいところと暗いところを両立させる能力)がよくない時は、相当きついです。
下の写真は左が逆光の写真で、右側がそれをLightroomで階調補正したものです。ここまで真っ黒だと、補正してもノイズにまみれてしまいます。ちなみにカメラはEOS kiss X7です。
完全な逆光で撮る時は、レフ板などで少なくとも顔だけは照らしてやるか、フラッシュを使う時は天井に向けて光を落とす天井バウンスを使うなどが、おすすめです。
半逆光の時の撮影
そんなわけで、逆光はカメラに厳しいので、好きな方向から撮れるなど撮影環境が許せば、斜め後ろから光が入る半逆光がいいです。
被写体に横から光が入ってある程度明るくなって影が自然に出ますし、後ろからの光も直接カメラに入りません。
左が半逆光で撮った時で、右がLightroomで補正した写真です。この位なら補正しても全く問題になりません。
モデルさんは写真の真ん中に置かない
モデルさんを真ん中から外したとして具体的にどこに持っていけばいいねん、という疑問があるかと思いますが、これはデザインの世界では普通に言われていますが、三分割法といって、見せたいものを端から三分の一の位置に置くという基本手法があります。
きっちり測らなくても、大体でいいですし、四分の一でもきれいです。
この端から三分の一の点は、写真の中に4箇所ありますので、複数の人(もの)を写す時は、それぞれに配置してみましょう。
だからと言って、撮る写真全部でやたらとやるとそれはそれで平凡な写真になるので工夫が要ります。
この三分法は、撮影には割と常識なので、ファインダーにも三分の一ずつとか四分の一ずつの線(グリッド)が入っている機種もあります。
レンズのF値とカメラの絞りの設定で被写体深度とボケ量をコントロール
デジタル一眼カメラで撮影する時はとにかくボケるようにということで、可能な限りF値をどんどん小さくして下さい。
大口径のレンズだとF1前後のものまでありますが、口径が大きくなるとレンズも大きくなり、大きく重く、必然的に高価になります。
一方で初心者が気が付かない視点で、ボケの量はある程度コントロールできるということがあります。
同じカメラとレンズでも
例えば、上の写真と下の写真は、全く同じカメラとレンズで撮影していますが、背景の花のボケの量は大きく違います。
タネを明かすと、下の写真は、ちょっと(30cm位)手前に出てもらっただけです。
被写体深度とボケ
F値を小さくすると、被写体深度というピントが合う距離の幅が小さくなります。
一方、ピントの合う距離から離れれば離れるほどボケます。
ということは、F値が変わらなくても、被写体までの距離を近く背景までの距離を遠くしてやれば、背景はボケます。
例えば、食事の写真を撮る時でも、なるべく近くに寄ってやれば奥の方はボケて、美味しそうに見えたりします。
望遠レンズを使ったボカし
ということは、背景を大きくぼかした写真を撮影するためには、背景を遠くしてやればいいわけですよね。
撮影のテクニックには、望遠レンズを使ったボケの撮影があります。
これは、F値の大きい望遠レンズでも、被写体を近く背景をずっと遠くにしてやれば、すごくボケるわけです。
意地でも顔(できれば目)にピントを合わせる
ピントはカメラの機能で合わせよう
人は、他の人の顔を見る時は目を中心に見ているようで、可能なら目を、そうでなくても顔にピントを合わせた方がいいです。
どこにもピントが合ってない写真は、カリッと全面にピントが合っている写真よりもかなり悲惨です。
カメラに顔認識AFや瞳認識AF機能があれば使うのが便利です。
そういう便利機能が無い場合は、ちゃんと測距点を顔まで動かしましょう。
シャッター半押しで動かしたりしてもいいのですが、そんなに上手く行きません。
コサイン誤差
まあ、カメラ振る時にピントが動いてしまうコサイン誤差とかいう奴もあるんですが。
どっちかというと、実はカメラを動かした時にピントも動いちゃっているとかいう単純なことが多いような気がします。
どうしてもやりたいなら、少し絞ってF値を若干大きめに設定した方がいいかと。あんまり絞ると暗くなるので注意。
決め顔問題
モデルをするような女性は、常に鏡をチェックしたり自撮りをしたり、どういう風に見られればきれいに見えるかを意識しています。
そのため、右斜45度みたいな、自分でベストと思う角度に写ろうとする意識のある人が結構いるようです。モデル歴が浅かったりするとありがちです。
顔の方向とかは、時々指定して色々な角度から撮るようにした方が、本人も思ってなかったきれいな写真が撮れたりします。
頑張って笑わせる
笑顔は難しい
女性の笑顔は素敵なのですが、キャリアのある役者さんでも無い限り、いい感じの笑顔を作るのは難しいようです。
モデルさんごとに写真を撮るたびに聞くのですが、「うー、笑顔ってどうしたらいいのかわかんない」と言われることが多いです。
なので、会話で頑張って笑わせましょう。
タイミングも重要
歯を見せてクシャッと笑ったりする写真は可愛いのですが、モデルさんの立場からするとちょっとやりすぎです。
すました顔とツボった時の顔の中間のどこかにナイススマイルがありますので、笑った直後を狙って枚数を撮りましょう。
連射するほどたくさん撮る必要は無いかもしれません。
先に仲良くなった方がいい
いきなり知らない女性を笑わせるのは難しいので、その辺は粘りが必要な気がします。
モデル撮影会の間の短時間にそこまで笑わせるのはなかなか難しいので、撮影会に通って同じモデルさんを何度も重点的に撮影するようにするのが正攻法だとは思います。
追跡可能ならしてみる?
他には、副業でモデルさんをやってて、他にカフェとかバーでも働いてたりすることがありますので、そういう飲食店でお話してみたら楽しいかと。
本人のTwitterなどに仕事情報があったりしますので、チェックだチェック!
飲食店で女の子見つけて、撮影会に来ても写真撮らないでダベってたりする人もいますし、話も楽しいですよね。
やりすぎてストーカー化しないように気を付けましょう。
モデルさんを美しく撮るスタジオ撮影のテクニック
機材も含めたスタジオ撮影のテクニック全体については以下の記事で紹介しています。
カメラ・レンズをゲット、装備を見直して、モデル撮影会に行ってみましょう
撮影が上手くなるには、実際に撮ってみるのが一番です。
有料の撮影会であれば、スタジオやモデルさんなどと交渉する手間が省けます。
また、カメラ・レンズ、その他の装備品などを見直してみてはいかがでしょうか。
カメラと撮影会の紹介はこちら
レンズの選び方はこちら
当ブログの宣伝
当ブログでは、自分で撮ったモデル撮影会の写真を紹介している記事と、撮影会用のカメラの選び方や撮影方法などについての記事を紹介しています。
是非見ていって下さい。
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