オフカメラライティングでストロボポートレート撮影

2019年4月12日撮影機材FA-WRC1M

フラッシュをカメラから離れた位置で発光して撮影するのをオフカメラフラッシュとか言いますが、ワイヤレス対応のフラッシュとカメラに取り付けてリモートで発行させるリモートコマンダーさえあれば、簡単にできます。
自分でも必要な機器を揃えてみましたので、紹介します。

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やっぱりノンフラッシュ撮影だけでは限界あるよね…

瞳AFに釣られてソニーの高解像フルサイズ機α7RⅢを購入して撮り始めたのはいいものの、そもそもダイナミックレンジが高く暗さには比較的強いはずのフルサイズ機ではありますが、暗いところで撮るとさすがに若干ブレたりピントが甘くなったりします。

さらに、ポートレート写真を撮影する時のライティングですが、光を正面から当てる順光だと写真の印象がのっぺりしがちなので、逆光にするのが割と普通なのですが、どうしても顔が暗くなることへの対応が難しいです。

暗いところではフラッシュ撮影が適切

暗い状態で写真を撮る場合、露出補正で明るめにすればいいのですが、慣れないと調整が難しいです。

かといって、入門エントリー機で単に撮影した場合、撮影後に現像で調整して明るくしようとしてもノイズが目立つので、やはり室内撮影をする時はフラッシュを使います

その際、正面から直接光を当てると光が当たった部分だけが白く飛んでしまいます。そのため、それを防ぐには、フラッシュを上方向に向けて天井に光を反射させるいわゆる天井バウンスを使います。

カメラに最初から内蔵しているフラッシュは正面向きから動かせず、天井まで反射させるには光の量も足りないので、カメラの上部に取り付ける、外付けのフラッシュを使う必要があります

フラッシュ(ストロボ)をワイヤレス発光にしたい

しかし、スタジオでモデルさんを撮影する際は、かなりの割合で縦位置で撮影するのですが、縦横を変更するためにフラッシュの方向を変えるようなことをしていては撮影リズムが悪くなってたまりません…

それをストレスには感じていたものの、いつか何とかしようと暇さえあればネット検索して調べていました。

一般的な方法としては、三脚のようなスタンドにフラッシュを取り付けて、カメラからの無線制御で発光するオフカメラフラッシュをすればいいようです。

ライトスタンド

最初は買っただけでほとんど使っていない三脚を活用するつもりでした。
しかし、三脚ってせいぜい150cm位が普通なんですが、高めの位置から発光した方がいい場合が多そうです。

そのため、三脚に取り付けて高さを延長するようなグッズ(延長ポール)を考えました。

イメージとしては、このような感じです。

しかし、調べてみたところ、フラッシュ撮影専用のライトスタンドというものがあることがわかりました。
三脚と違ってあまり重いものは載せられないのですが、その分高い位置まで伸ばすことができるようです。
しかも、キャリングケース付きで値段も手頃のようですので、さっくり購入しました。

ボールヘッド

さらに、フラッシュに付属しているプラスチック製の足(スタンド)には、三脚用に取り付けられる穴が付いていますが、プラスチック製で華奢な上に邪魔そうですし、そもそもフラッシュを色々な方向に向けられた方が便利そうですので、フラッシュ用の雲台(ボールヘッド)も購入しました。

所有しているフラッシュはワイヤレス対応

調べてみると、所有しているソニー製フラッシュのHVL-F45RMはワイヤレスに対応しています。

ワイヤレスコマンダー(送信機)

HVL-F45RMはワイヤレスでの送信にも受信にも使えるようなので、同じものをもう1台買えばワイヤレスで使えますが、2台のどちらを発光させて、どちらを消灯するなどという設定はどうも難しそうなためため、専用のワイヤレスコマンダー(送信機)を買いました。

ちなみに同じくソニー製の旧型HVL-F43Mはワイヤレスの送受信機能は無く、別売りのレシーバーが必要になります、おすすめしません。

さて実験

機器が一通り揃ったところで、接続テストをしてみます。

取り付け

カメラにワイヤレスコマンダーFA-WRC1Mを載せて、ライトスタンドにシュー付きヘッドを載せてフラッシュを取り付けます。

それぞれカメラとワイヤレスコマンダーとフラッシュの電源を入れて、フラッシュの設定でワイヤレス受信をONにすると、ワイヤレスコマンダーとフラッシュのLINKランプがそれぞれ緑に点灯しました。

フラッシュが光らない

しかし、カメラのシャッターボタンを押しても、一向にフラッシュが点灯しません
ワイヤレスコマンダーとフラッシュのそれぞれの取扱説明書を何度読んでも、「リンクが完了したら撮影します」としか書いておらず原因がわかりません。

ボケっとしていても仕方ないので、休憩して風呂に入ろうと準備している最中に、ひょっとしたらカメラ本体の設定ができていないせいではないかと気付きました。

お風呂に入りながら防水のスマホでカメラの取り扱い説明書を読んだところ、やはりワイヤレス発光の設定が必要でした。

設定完了

風呂から上がってカメラのメニューで調べると「ワイヤレス発光 OFF」とかいう項目があったため、ONにしたところ、ようやく発光しました。

部屋の中のものにフラッシュを当てて適当に撮影しましたが、発光していない時との違いがわかりませんので、フラッシュを近づけて直接当てたところ白っぽく写ったので、ちゃんとフラッシュ撮影できている模様です…。
良かった良かった。

実際に撮影会にいって撮影してきた写真は以下の通りです。

ラウンドフラッシュディッシュ(Round Flash Dish)とカーボンライトスタンドKCLS-01

2018年の1月に上記のオフカメラ用フラッシュの撮影機材を揃えたわけです。

しかし、ライトスタンドはカメラ用の三脚に比較して軽いのはいいのですが、スタンドの足がでかいのと、ディフューザーも組み立て式のペラペラなので、振り回したりどこかにぶつかったりすると曲がってしまうという、邪魔だし使いにくいのです。
というわけで、個人撮影会では愛用していたのですが、団体撮影会では使用を控えていました

先日、ヨドバシカメラでライトスタンドのコーナーを見ていたところ、小さくて軽そうなスタンドがあったので衝動買いしてしまいました…。
KingのカーボンライトスタンドKCLS-01というタイプで、重量は535gと材質がカーボンなだけあって超軽量です。
188cmまで伸びるので長さ的にも十分ですし、E-2037より縮めた時の長さがかなり短くなりますので、持ち歩きにも便利です。

KING カーボンライトスタンド KCLS-01
ディフューザー ラウンドフラシュディッシュとカーボンライトスタンドKCLS-01

ディフューザーもラウンドフラッシュリングのシリーズでラウンドフラッシュディッシュというタイプが便利そうだったので、エイヤッと購入してしまいました。
シートに形状記憶のワイヤフレームが入っていて、表の紐を引っ張りながら中の芯のパイプを接続するとこの形になります。

Round Flash Dish ラウンドフラッシュディッシュ
Round Flash Dish ラウンドフラッシュディッシュ
HVL-F45RMにラウンドフラッシュディッシュを付けたところ

見ての通り、コンパクトでワイヤレスに使えば他のカメラマンさんに邪魔にならずに撮影できそうです。

テスト撮影

これで、実際に撮影会に参加してきました。

ちなみに、今回は団体撮影会に持ち込んだわけですが、団体撮影会だとカメラマンが結構な数になることがあるため、三脚やスタンド等の持ち込みは不可と規約に書いてある場合や、運営側の判断で禁止される場合がありますので、ご注意下さい。

実際の写真を貼ってみます。
Lightroomでまとめて階調を自動補正して、さらに手動で補正したものを、初期化しています。
階調補正が無い写真

見ていただければわかりますが、明るさのムラはほぼ皆無で、影もものすごく薄くなって気にならないレベルです。
というか、こんだけ撮れればレタッチいらねーわ…。

前に買ったのがスタンドが2500円ほどとディフューザーが5000円ほどで、お手軽で良かったです。
一方、このカーボンスタンドが13000円ほど、ラウンドフラッシュディッシュが9000円ほどで、かなり高くなっただけあってすごく実用的ですね。


ちなみに、フラッシュの上下方向を振りたいので、フラッシュとスタンドの間にはやはりボールヘッドは必要です。

まとめ

というわけで、ライトスタンドが2組になってしまいました。
場合によっては、撮影機材を2組にするとか、フラッシュを追加購入すれば多灯撮影もできそうです。

どんどん撮影機材にお金がかかっている気もしますが、気にしないでいい写真を撮りたいと思います。

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